大阪に毎週通っていても、「みなみ」にはそうは行く機会がない。
千日前の夜。堀江や南船場のほうがにぎやかになった分、すこし人が少ないかな?
屋台風の狭い敷地の、たこ焼きやラーメン屋がずいぶん多くて、「アジアの東果て」の気分が好きだな。
今夜は、精華小学校に芝居を観に来た。
精華小劇場で劇団「遊劇体」の泉鏡花作品「山吹」を観た。
冒頭から劇的な世界に引きずり込んでくれるのが、心地よい。
これは、たぶん発音された日本語のせいだろう。ここの芝居は(演出、キタモトマサヤ)はどれをとっても能の世界を感じさせる。歩き方などの様式性ということよりも、演劇というものへの考え方に能と共通なものを感じる。
狂気に駆られた女性の台詞をコロスのような女性群が一人で、あるいは多数で語るのだが、これが日本の古典と通底している。古典への根っこを感じさせる作品だった。この語りの一人の女優、大熊ねこさんの語りがすごい。