サラマンカホール少年少女合唱団は、6月15日のホール25周年記念の「第九」で東京混声合唱団のメンバー、大人の県民合唱団と共演した。指揮山田和樹、オーケストラは愛知室内オーケストラ。ソリストは小林由佳、圀光ともこ、城宏憲、近野賢一。
大人の合唱団の稽古が毎月曜の夜、これに来れる団員しか参加できなかったが21名(オルガンステージにはソプラノとアルトのみ、バスの団員3人は大人に混じって歌ったが歌った)
毎週土曜の通常練習の後に練習でドイツ語、高い音程をもクリアした。昨年、秋のオペラ「セロ弾きのゴーシェ」に続いて、この体験は子どもたちにとっては本当に大きい。
1楽章からオルガンステージにいて、2,3楽章と長い時間じっと黙ってオーケトラを聴いていなければならない。中には半分寝ている子もいるようだ。ティンパニーでドッキとしている。ほぼ全員がぼんやりとした気分になったころ、やっと4楽章、さらにしばらくしてやっと立つ、たぶん目が覚め始める、そして、やっとバリトンソロが歌いだす。
指揮者は合唱を子どもだけの声から始める、という指示を出していた。果たして・・・。
泉から透明な水が湧き出す、泉に呼び起された水があふれだすように合唱が満ちてくる。
あそこはあの声でないとダメのだ、と思う。濁りのない水でなければと。
いわば主役であるソリスト4人が、オルガンステージ下手端にいる!まずない「第九」。
「未来はここに見える」と指揮者がわたしたちに投げかけているメッセージにわたしたちは応えていかなければならない。