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きょうも良き日


by neko
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 ソウルは地下鉄の町である。
 
 中心部は駅が密集していて、どこへ行くのも不自由しない。しかも安い。
 駅の装飾には個性があって、改札を入る前も入ってからも店があったりするので、地下鉄に乗るのが楽しい。
 1号線は、ソウル駅を通ってソウルを西から東に貫いているのだが、ミュージカル「地下鉄1号線」は、中国生まれの朝鮮族の少女がソウル駅に降り立った場面からはじまる。
 1号線の東の終点は清涼里(チョンチュウリ)駅で、売春街がかつてはあって、そこにいる「恋人」に会いに行くために少女はソウルに来たのだが、ソウル駅からチョンチュウリまでの駅や地下鉄の中で起こる事件、ソウルに生きる人々の生活、恋とにくしみ、社会的な事件を織り交ぜた感動的な作品である。

 昨年ソウルに行ったときに、初めてこのミュージカルを観たが、また観にいった、そのくらい面白い。昨年よりさらに面白くなっていて、日本人が観ている(日本語の字幕の出る日だったので)ことを知っての皮肉やクスグリが随処にあって少々複雑な思いで笑いこけていた。
 原作はドイツでベルリンの地下鉄での出来事を描いた作品らしいが、見事にソウルの物語になっていて、ソウルを知るには最も優れた「教科書」だと思う。ソウルに行く人はまずこのミューカルを観るべきだ。

 地下鉄一号線をみた大学路(テハンノ)には30近い小劇場があり、公立の比較的大きな劇場も二つ、パフォーマンスが出来る公園まであって、この街に来れば何らかのパフォーマンスに出会える。
 地下鉄の駅をでると若者が多いのに気づく。パフォーマンスのポスターが通りにべたべた貼られ、屋台が並び、カフェやオシャレなも多い。
 チケットぴあのようなものもなく、人気のパフォーマンスには行列が出来て、その行列にひかれて若者がチケットを求めに来る。
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    大学路(テハンノ)~この写真は昨年

 どこも100人か150人も入ればいっぱいの劇場で、ロビーもないし、舞台機構もこれといってあるわけでもない。美術も決して立派でないが不思議な魅力が、テハンノと小劇場にはある。
 パフォーマンスはほとんどが2、3週間以上が行われる。地下鉄1号線は何年にもわたってロングランし続けている。 評判が立てば、何週間でも続けられ。
 今は苦しくても、この芝居が売れれば、次は大きな劇場や映画から声がかかるかもしれない。そういう熱気が舞台からいやがうえでも伝わってくる。
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    ポスター~この写真も昨年。

 
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by kanekonekokane | 2006-09-29 12:49

ソウル屋台


屋台でf0064415_2305696.jpg
冷麺、うどん、餃子をパクつく凛とユキ。
一行の3人だけで食べるときはすべて屋台で安く食べた。
初日の夜は魚介、ここは麺類系、下の写真はトッポギ系。他にもおでん、トーストなんかが屋台で食べれる。
よく食べる街だ。
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ここはトンデムン近くの繊維街の中の屋台。

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こちらはアングゥ駅近くの屋台。高校生が来てあわただしく買っていった。お弁当のかわりだろうか?
こちらもトッポギを注文、てんぷらも食べたい。「イゴ ジュセヨ」。
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by kanekonekokane | 2006-09-19 02:42

ソウル3日目


ソウルの3日目。
ソデムン(西大門)にある日本の植民地時代の刑務所跡を見学しに行った。
ソウルに通って三年目だが、戦争や植民地時代のものを見ようと思ったのははじめてである。
パンムンジョン(板門店)にアシを延ばしたのも、やっと、私に韓国の「核心部」に触れてみたいという気持ちが出てきたのかもしれない。

刑務所跡は、日本語の解説が少なく、展示も刑務所で亡くなった人のことに重きが置かれて、日本の植民地政策の歴史的な俯瞰が出来ているとは言いがたかった。
思っていたほど暗い気持ちにもならなかったし、日本の非道さをあらためて見つめるというところまではいかなかった。これは私の認識の浅さのせいかもしれない。

慰霊碑に大きな真っ白な真新しい献花があった。日本共産党の志位委員長のもので、アジア政党会議に出席のためにソウルに来ているという報道を思い出した。
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共産党の委員長が韓国を訪問するのは初めてで、韓国の政府高官が志位さんと握手をしながら、「数年前なら私は反共法で逮捕されます」と笑ったそうである。
東京で拉致監禁された金大中が大統領になる、そういう激動の現代史をかかえた国である。
おもえば、私がこの刑務所跡に行ったのも、この国のそういう大きな時代の流れの中でのことなのだ。
数年前なら、ここで日本語で笑顔でしゃべっていたら、ただですまされんかったかもしれない。
今、どこへ行っても、「チョヌン イルボン サラム(私は日本人です)」と言っても丁寧な対応をしてもらえる時代になったのだと、あらためて思った。

二度とこの国といがみ合うようなことがあってはいけない。
いま、すすんでいる文化交流、それも「芸術」などというレベルでない大衆的なテレビ的な交流を絶やすことがあってはいけない。
数千年にわたって大陸との橋渡しになり、文化を伝えてもらった相手ではないか。
もう一度、この国のひとびとの語るところを、良く聞く耳を日本人は持つべきである。
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   刑務所跡を見学する子どもたち。
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by kanekonekokane | 2006-09-19 02:14

ソウルのシアター


ソウルは、パフォーマンスの街である。
世界中の都市の中でもNYやロンドン、ベルリンに並ぶ都市だろうと思う。
どこの劇場も2,3週間の上演は当たり前で、wit+beatは8月4日が初日で9月24日までやっていた。ナンタなどは何年にもわたってロングランを続けている。
だから、評判が立ってから、わざわざ飛行機にのってソウルまで見物に来るわけである。
日本だと評判が立つ頃には終わっている。
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  写真は昨年。テハンノのポスター掲示板。

wit+beatはケーブルを地中に埋めるための蛇腹のパイプを叩いたり、圧搾空気をパイプに送り込んだりして音楽を作っている。その音楽と、目の見えないひとりの少女の物語を芯にしたパフォーマンス。
よく訓練された俳優(音楽家?)とアイディアに満ちた演出で楽しませてくれた。
ただ、ジャンク(ガラクタ)音楽だから雑音で音楽をしていることは承知だが、たとえばストンプなどに比べれば、音楽としては水準が高いとはいえない。
リズムの合わせ方、面白さなども納得のいくものではなかった。
ソウルのひろばで聞くサムルノリや農楽なども同じような印象を持ったことがある。
また世界ツアーもしラスベガスに常打ちシアターを持っている「ナンタ」を見たときも音楽の点では、残念な印象が残った。
韓民族と私たちの音楽性の違いなのか、民族音楽の系譜ということなのか、よくわからない。

wit+beatは凛ちゃんの友人、アンさんと4人で見た。アンさんは劇場などに足を運んだことがないそうで、ことパフォーマンスについては、われわれが案内する立場だった。
そのアンさんはwit+beatを見て喜んでくれたので、よい「お土産」になった。
韓国人は日本で言う「おもてなし」の心を重んじ、それを形に表す。韓国ではいつも丁寧にやさしくもてなされる。
もちろんアンさんも、そういう心の持ち主で、劇場から出ると早速うまい焼肉をたべにつれていってくれた。ミノなどは日本で食べるものとは、比べ物にならないくらい、やわらかくしかも厚みがあって旨い。

飲んで、食べて宿に帰ると満月に近い月が白く雲を照らしていた。
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by kanekonekokane | 2006-09-19 01:29

SOUL of SEOUL


 「ドッドロック」という打楽器を使ったミュージカルが面白そうだ、とネットで情報を仕入れていて、日本にいるときから予約のサイトに行こうとするが、うまくいかない。
 まあ、劇場まで行って買えばいい、とソウルにやってきた。
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 パンムンジョン(板門店)から戻ってからtomoと再会。
 彼女は、ユキの大学の友人でソウル大学院で勉強しているからハングルがペラペラ。彼女のハングルはカワイイ、とユキ。ハングルは誰がしゃべってもカワイイと思うんだけど。

 tomoに電話で聞いてもらう。でも、ドッドロックは上演していないということだった。ネット情報もだめじゃなー、ということで、じゃ、「トケビストーム」を見ようと言うことになった。
 シチョン(市庁)からあるいてすぐだ。しかし劇場にいったが、どうも様子がおかしい。ポスターは貼られているのにどうも閑散としている。
 電話。 劇場がかわった? どうもその場所がわからない。
 で、ナンタ劇場に行って聞いてみた。同じプロダクションだから。
 ところが「トケビ」はいまやっていない!というじゃないか。
 地下鉄にポスターが貼ってあるじゃないか!怒ってもしょうがない。ここはソウルだ。
 去年は開演5分前に上演キャンセルということも経験済みだ。ドタキャンなんて地下鉄の駅の数ほどある。ここはソウルなんだ。
 それですぐそばでやっている「wit+beat」を見に行くことにした。劇場がわかりにくくてあせったが、なんとかチケットを予約。これで安心してチヂミが食べれる。

 ソウルは劇場がかたまっている。ナンタやトケビ、wit+beat、それに伝統芸能の貞洞劇場はシチョンの西北方面。小劇場はテハンノ。ライブハウスは弘大。
 国立劇場が二つあり、セジョンというでかいソウルのメインシアターも中心部にある。パフォーマンスを見るのには苦労しない。

f0064415_22211399.jpg まず楽園に行って楽器屋を覗く。辰に頼まれていたテピョンソを買う。7万ウォン。ついでにケンガリのバチを買う。GONNAのが割れているのだ。
 楽園ビルの「楽器コルムッ」も覗いて、ソウル初体験の凛をビックリさせる。ビルがすべて楽器屋なのだ。ついでに地下のシジャン(市場)も「案内」して SOUL of SEOUL を感じてもらう。
f0064415_22223582.jpg それからインサドンにいって民俗風なたたずまいのカフェでチヂミなんかをならべて乾杯!マッコルリがうまい! 

 おなかがイッパイになって19時半からwit+beatだ。
 ソウルの一日はながい。
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by kanekonekokane | 2006-09-11 22:36

ソウル オブ ソウル


宮城県で「海わたる風」の初日をみた翌日にソウルに行った。
イ・チュウヒさん「なんで私が日本にいるときにネコさんがソウル行くのよ!私がソウルに帰るまでアッチで待ってなさい!」

ソウル往復18900円は名古屋~仙台の片道分だ。
宿はアンゴクにある伝統的な韓屋のゲストハウス。3泊でひとり11000ウォン、約1万4千円。
まず、インサドンの横、楽園の屋台で魚介とOBビール。
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翌日は、板門店に行く。韓国は4回目だけど板門店に行くのは初めて。
この目で「北朝鮮」という現代の「ナゾ」をみた。

国境の向こうにきれいなマンションが建っている。
北は、こんなにも裕福だと、と宣伝したいのだろう。が、そこのマンションは窓ガラスが入っていない。
つまり誰もすんでいない。
黒く開いた窓がとても不気味だ。それはそのまま北朝鮮の不気味さである。
160mの鉄塔の先に北の旗がひるがえっている、はずだったが270キロもあるそれは重みでダランとしたままである。
不気味であるうえに愚である。

ガイドの説明がバスの中で長い時間かけてあった。分断の歴史を20世紀はじめの日本による占領から、日本の支配からの独立、ソ連とアメリカによる戦後処理、そして内戦を語った。
もちろん韓国側の見方ではあるが思ったより客観的であった。
あらためて、この民族の歴史の重みを知ることになった。

「韓国は北の挑発、テロに我慢をしています。なぜ反撃しないのですか?と聞かれます。しかし、もし戦争になったら韓民族は終わりです」
このガイドは、「テポドンを撃ったところに攻撃する権利がある」と言った日本の政治家より高い見識を持っている。
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テーブルのマイクが軍事境界線

会議場では「軍事境界線」を越えて北側に行き写真を撮る。
見張り所からは北の軍人が見張っているのが見える。
映画「JSA」の「帰らざる橋」をみる。
ポプラ事件など、いくつかのトラブルがあったことをリアルに説明される。
「この国の戦争は終わっていません」
そういうことだ。
しかし休戦は守られている。これは現代では奇跡だ。南であれ北であれ韓民族の賢さだと私は思った。

ソウルにバスが戻りガイドはこういった「今度皆さんが来るときは、民族統一がなされプサンから鉄道でソウル、ピョンヤン、モスクワ、パリ、ロンドンまで旅行が出来ますように」
なんて、スケールの大きい話だろう。北に一方的な悪口を言うこともなく、統一を単に自分の民族問題でなく、世界の平和の問題として認識しているこのガイドのことばには、韓国的な大げさはあったが率直に感動した。

「ソウル オブ ソウル」~ソウルの魂に触れようという短い旅。
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by kanekonekokane | 2006-09-10 23:06

海わたる風


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倉敷でのプチマリ、フラミンゴ(GONNA on webの日記、栄子のブログをごらんあれ)、倉敷ロータリークラブでの演奏を終えてから、タツヤと7時間もかけて宮城まで行った。

宮城には、倉敷のプチマリがすんだ音楽監督が名古屋に戻り、貞とトラックで先乗りしている。
タツヤは深夜にホテルについてから音楽監督からリハーサルの状況を聞き、録画を見て、翌日の朝から本番に臨む。

宮城県での学校公演「海わたる風」。
GONNAの貞、辰の二人、鼓の仙堂新太郎さん、やはり日本音楽集団から笛の越智成人さん、それにソウルからイさんとユウさんの6人のユニット。

もうこんな組み合わせは珍しくなくなったし、面白いだけでは有効ではなくなった。
音楽文化の対比と融合を高い水準でみせなければいけない。
仙堂さんとイさんが、そこのところをしっかりと支えたよい演奏で、子どもたちのためには優れた教育プログラムになっていた。

イさんは昨年ソウルに行ったときにお世話になっているが、音楽性の高さはもちろん、歯切れのよさ、勢いは「男前」といっていいくらいなイナセな感じがある。
今回、ビックリしたのは喋りのうまさだ。
子どもたちにハングルでまくし立てる。子どもたちは懸命に意味を探ろうとして前のめりになって聞いている。
そこへいきなり日本語で語りかけて子どもたちを唖然とさせる。
このあたりの呼吸は絶妙である。
何より、MCを楽しんでいる。

最初の学校でお礼のことばに立ったのは、韓国からきた少女だった。
ハングルでお礼で言ったあと、少したどたどしく日本語でお礼を言った。
なんて堂々としていることだろう。
こんな風に少女が堂々とハングルで日本の子どもたちの中に立って語れるなんて、まるで夢のようだ、とわたしは思った。
日本で、韓国人が肩身の狭い思いを強いられてきたのは、ついこないだのことだったではないか。
この少女は、何の屈折も何の意地もなくハングルで語った。

ハングルは美しい。
が、こんなに美しいハングルを聞いたことはない。
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by kanekonekokane | 2006-09-10 22:01